2014年05月27日

真空管…発振、変調、増幅等の電気、電子回路の能動素子 2

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#ккк #真空管


動作原理[編集]

電極構造と動作[編集]

二極真空管による整流作用[編集]

二極真空管の模式図

二極真空管(二極管)はガラス管の中に、フィラメント(電気抵抗の比較的大きい電線で、両端を外部に引き出してある)と、フィラメントに向き合う板状の電極(アノード、形状からプレートと呼ぶ)を封入したものである。

真空中でフィラメント電極(陰極、カソード)に電流を流すと加熱され、熱電子が放出される。

このとき、フィラメントを基準にしてプレート(陽極、アノード)側に正電圧を与えると、放出された熱電子は正電荷に引かれ陽極に向かって飛ぶ。

この結果フィラメントからプレートに向けて電子の流れが生じる。

すなわち、プレートからフィラメントに向かって電流が流れることになる。

また、プレートに負電圧を与えると熱電子は負電荷に反発してプレートには達しない。

従って、二極管はプレートからフィラメントに向かう電流のみ通すことになり、整流効果が得られる。

模式図では電極を並列に書いてあるが、実際の製品ではフィラメントを取り囲むような、筒状のプレートをもった構造が普通である。

二極真空管はダイオードと呼ばれたが、今日では同じ機能を持った半導体素子を「半導体ダイオード」、あるいは単にダイオードと呼ぶのが普通である。

電源整流用のものはプレート電流が大きく、発熱も大きくなることから寿命が短いことが多い。

機器により、立ち上がり時間、突入電流の問題はあるが、半導体のダイオードに置き換えることが可能なため、自作アンプや真空管ラジオの補修等で、整流管のみ半導体に置き換えることも行われている。

自動車用電球には前照灯や制動灯のようにダブルフィラメントのものがある。

このうちの一方のフィラメントのみが切れた状態のものは、残ったフィラメントをヒーター、切れたほうの電極をプレートと見れば二極真空管と同等の構造を有していることとなる。

内部に不活性ガスを封入され真空でないものはうまくいかないが、ガス圧が極めて低いものはフィラメントに適当な電流を流して整流作用を観察できる場合がある。


三極真空管による増幅作用[編集]

三極真空管の模式図

二極管のフィラメント(陰極)とプレート(陽極)の間に粗い網状の電極(形状からグリッドと呼ぶ)を配置する。

この三極真空管におけるグリッドは、陰極に対するその電位を変化させることによって、陰極-陽極間の加速電界を増強または抑制させる役割を持っている。

二極管と同様に、プレートに対して正電圧が加えられると、陰極から放出された熱電子がプレートに到達する。

そのとき一部の熱電子はグリッドに引き込まれるが、多くの電子はグリッドを通り抜ける。

以上により、グリッドに電圧の変化(入力信号)を与え、プレートから電流(出力信号)を取り出すことで、信号の増幅が可能になる。


四極真空管、五極真空管[編集]

三極真空管の増幅率を高めるには、グリッドを細かくして多くの電子を捕捉したり、グリッドをカソードに接近させて電子の軌道への影響を大きくしたりする方法が考えられる。

いずれも高いプレート電圧が必要となるため、低いプレート電圧で用いるにはグリッドとプレートの間に第二グリッド(スクリーングリッド)を設け、正電圧を加える。

これを四極真空管と呼ぶ。

第二グリッドはプレートとグリッド間を静電遮蔽し、浮遊容量を小さくする作用もある。

しかし、四極真空管は安定に動作しないことが多い。

それはカソードからプレートに到達し、プレートから反射放出された二次電子が第二グリッドに吸収されて電位が変化し、全体の増幅特性に影響するためである。

その問題を解決するため、第二グリッドとプレートの間に第三グリッド(サプレッサグリッド)を設け、カソードまたはアースに接続したものを五極真空管と呼ぶ。

プレートから反射放出された電子は第三グリッドによって再度反発されるため、二次電子の影響が殆ど無い安定な動作が可能となる。

また、四極真空管の第一グリッドと第二グリッドの位置を、電子が一点に収束するよう調整することでも、二次電子の影響を減少させることができる。

これをビーム真空管と呼び、高効率の動作が可能なため電力増幅に多く用いられる(但し、動作時のプレート電流が少ない場合には二次電子の影響が少なからず存在し、特性の暴れが避けられない)。


陰極加熱方法[編集]

陰極の加熱方法について分類した呼び名に直熱管と傍熱管がある。

傍熱管のほうが長所が多く、傍熱管の発明以降は一般的に傍熱管が広く用いられた。

直熱管

フィラメントと陰極(カソード)を兼用した電子管。

フィラメント表面から熱電子が放出される。

熱電子放出効率はフィラメント材料により決まる。

フィラメントに通電すると、ガラス管の場合、フィラメントが光る様子が容易に観察できる。

傍熱管に比べ、電源投入から動作開始までの予熱時間が短い。

陰極の直流電位はフィラメント電源の直流電位と同電位であり、回路設計上の制約となる。

フィラメント電源が交流電源の場合、出力に商用電源周波数のノイズが現れる。

オーディオ回路では、このハムノイズを減少させるためフィラメント回路にハム・バランサを用いることがある。

過去のハム・バランサの例

傍熱管

筒状の金属管を陰極(カソード)とし、その内側にカソードと絶縁した加熱用の電線(ヒーター)を内蔵する電子管。

ヒーターで熱せられたカソードの表面から熱電子が放出される。

カソード材質の選択自由度が生まれた結果、効率的に熱電子を放出できるようになった。

ヒーターに通電すると、ガラス管の場合、カソードの端部中心からヒーターが暗赤色に光る様子が観察できるが直熱管の場合ほど明るくない。

直熱管に比べ、電源投入から動作開始までの予熱時間が長い。

陰極(カソード)とヒーター回路が分離されているので、陰極(カソード)の直流電位に対する自由度が大きくなり、回路設計の自由度を増すことができる。

ヒータ電源が交流電源の場合でも、出力には直熱管ほどハムノイズは出ない。


代表的な真空管[編集]

整流用二極管:12F(K),81,35W4,25M-K15,5M-K9,19A3,5G-K3,80BK,80HK,36AM3,35Z5

整流用双二極管:80,5Z3,5AR4,5U4G(B),6X4,5Y3,83,82,5G-K18,5G-K20,5G-K22

検波用双二極管:6AL5

マジックアイ:6E5,6M-E5,6M-E10,1629,1N3,1H3

電圧増幅用三極管:6C4,76,6J5,6C5,6J4,WE101D,102D,104D,3A/167M

検波用二極電圧増幅用三極管:75,6Z-DH3,6Z-DH3A

検波用双二極電圧増幅用三極管:6AT6,6AV6,6BF6,6SQ7,6SR7

電圧増幅用双三極管:12AX7,12AU7,12AT7,12BH7A,6DJ8,6SN7,6SL7,6240G,12R-LL3,12R-HH14,5678,6350,6414,30MC,109C,3A5

電力増幅用三極管:10,12A,71A,45,VT-52,2A3,6B4G,WE300B,211,845,8045G,6(50)C-A10,VT-25(A),VT-62,PX4,PX25(A),WE275A,50,801A,R120,Ed,EbV,AD1,6G-A4

電力増幅用双三極管:6336A,6080,5998(A),6528,6AS7,6C33CB,3C33,19,6BX7

電力増幅用ビーム管:UY-807,KT66,KT88,6550(A),6L6,6V6,6AQ5,1619,12A6

電圧増幅用五極管:6C6,6D6,6SH7,6SJ7,6SK7,6AU6,6BA6,6BD6,6267,WE310A

電力増幅用五極管:6CA7,6BQ5,6AR5,42,30A5,50C5,6K6,6F6,7189(A),35C5,35(50)EH5,30M-P23,32ET5,34GD5,45M-P21,35(50)L6,47

周波数変換用七極管:6SA7,6BE6,6WC5,6A7,1R5,18FX6

電圧増幅用三極五極管など:6U8(LD611),6BL8,6AN8,6GH8(A),6EA8,6R-HV1,6R-DHV1,6R-DHV2

電圧増幅用三極電力増幅用五極管;6BM8,6(14)GW8,6R-HP2,8R-LP1,18GV8

送信用三極管:3-500Z,3-1000Z,T-307,800,808,830B

送信用四極管:4CX250B

送信用五極管:6146B,S2001(A),S2002,S2003,813


電源[編集]

真空管はその原理上、プレート、カソード間にどうしても高い直流電圧を必要とする。

この高い電圧の直流を供給する電源のことをB電源という。

一方、ヒーターなどには低い電圧を必要とする。

この低い電圧の直流を供給する電源のことをA電源という。

また、特に電力増幅用の終段管のグリッド電圧をカソードに対して負に保つために共有するバイアス用電源(カソードに抵抗器を入れた自己バイアス回路では不要)をC電源という。

A、Bと大別する電源の呼称は、回路上の直流電源系統分け、すなわち低圧をA系統、高圧をB系統とすることからきており、「ラジオ・ニュース[22]」誌1926年11月号において、既にその統一が見られる。

なお、初期の真空管は全て直流電源により動作させるものであったが、後にそのヒーターについては、低圧の交流でもそのまま用いることのできる傍熱型に改良された真空管が登場し、広く交流により動作させるようになったことから、ヒーターを動作させるための低圧の交流もしくは直流を供給する電源のことを、ヒーター電源と別呼するようになった。

なお真空管の欠点の一つには、ヒーター(フィラメント)の寿命や、特に電力増幅用真空管ではヒーター電流を多く必要とすることがあり、1970年代頃までの真空管を用いたアマチュア無線用無線機等に、機器全体を動作させる「POWER(電源)」とは別に「HEATER(ヒーター)」表示のある電源スイッチが設けられていたものがあったのはこのためである。

ラジオ放送が開始され、その初期の家庭用真空管受信機は、電灯の普及が十分でなかったことから、B電源用に多くの蓄電池や乾電池を直列につないで用いていた。

その後まもなく交流配電の普及に伴い、電灯線から得られる電力を変圧器(トランス)により昇圧、機器内部で2極真空管により整流して用いることができるようになり、電灯線から電力を得る、固定して用いる機器でのB電源の問題は解決した。

しかしラジオ受信機などにおいては、その携帯可能なものが早くから望まれており、比較的低い電圧で動作する真空管が開発された。

その後、携帯機器への使用のため、電池での使用を前提とした小型・省電力の「電池管」が開発され、これを用いた携帯機器が開発されると、そのB電源用として67.5Vや45Vの乾電池が使用されるようになった。

これをB電池と呼んでいた。90年代までFDKが製造していたが、衰退に伴い日本国内からは姿を消した。

日本国外ではエバレディ等では現在[いつ?]も生産されているが、日本国内での入手は困難でかつ高価である。

現在[いつ?]アマチュアではトランジスタラジオ用の006P電池(9V)や3Vのリチウム電池を複数個使用して代用しているのが散見される。

学研の大人の科学ではB電池に006P電池を5個使用し45Vにしていた。

A電池、C電池は1.5Vから6Vが多く、一般の単1型や単2型が使用されていた。

なお、この67.5Vという電圧であるが、電池管の規格とは別に、1926年にクライド・フィッチ[23]により発表された「battery coupled audio amplifier(バッテリー付き音響増幅器)」において、プレート用電源として67.5Vの電池使用の記載があることから、この頃から既に統一される方向にあったもののようである。

第二次世界大戦中、特に日本では金属材料が不足、いわば銅と鉄の塊であるトランスは貴重な軍需物資となり、トランスを用いない回路(トランスレス方式)が使われるようになった。

これは、使用真空管のヒーターを同一の特性を持つものとして直列に接続、合計電圧を電灯線電圧(100V)に合うようにして電灯線に直結、さらに電灯線の100ボルトを直接整流(主に倍電圧整流)してB電源を得る方式である。

絶縁相と中性相の接続が逆の状態で金属シャシ部分にうっかり触れると感電する、またヒーターの特性にばらつきがあると、均等分圧されないことからヒーター寿命が短くなるといった欠点があるが、戦後は真空管の品質向上に伴い、今度は主に小型・軽量化を目的として、末期(1950年代後半)の家庭用ラジオ受信機などに多く用いられた。
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真空管…発振、変調、増幅等の電気、電子回路の能動素子 1

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真空管

5球スーパーラジオに使われる代表的な真空管(mT管) 左から6BE6、6BA6、6AV6、6AR5、5MK9


真空管(しんくうかん)は、整流、発振、変調、検波、増幅などを行うために用いる電気、電子回路用の能動素子である。


概要[編集]

一般的にガラスや金属あるいはセラミックスなどで作られた容器内部に複数の電極を配置し、容器内部を真空もしくは低圧とし少量の稀ガスや水銀などを入れた構造を持つ。

原理としては、電子を放出する電極(陰極)を高温にして熱電子放出効果により、陰極表面から比較的低い電圧により容易に電子を放出させ、この電子を電界や磁界により制御することにより、整流、発振、変調、検波、増幅などができる。

日本語では、真空管[1]、電子管[2]あるいは熱電子管[3]などと呼ばれる。アメリカ英語では「管」を「tube」、イギリスでは「valve」などと呼ばれる[4]。

「電子管」は熱電子を利用しないものなど、より広い範囲の素子を指して使われることもある。

二極管が発明されたイギリスを中心とした欧州で主に、その電極の数により、二極管のことをダイオード[5]、三極管のことをトライオード[6]、四極管のことをテトロード[7]、五極管のことをペントード[8](以下同様)という。

さらに二極管の中でも整流に用いるものを特にレクティファイア[9]と呼ぶこともある。

初期の真空管の、白熱電球と似た形状からとも、英語の「valve」からとも考えられるが、日本では「球」(きゅう、たま)とも呼ばれる。たとえば俗な言い方だが、ソリッドステートの(トランジスタの)アンプに対して真空管使用のものを「球(たま)のアンプ」と言うなど。

また、セット(電気回路による装置)に使っている真空管の個数を称して「n球(きゅう)」という言い方をする。

例えばスーパーヘテロダイン方式によるAMラジオ受信機の、代表的な構成の一つである真空管を5本使用しているものを、「五球スーパーラジオ」という。

なお、真空管の代替として発明された半導体トランジスタを球と対比的に「石(いし)」「〜石(せき)」と俗称している。

日本では広義に、真空もしくは低圧雰囲気空間における電界や磁界による電子の様々な振る舞いを利用する素子を総称する場合もある(蛍光灯などの光源目的としたものを除く)。

すなわち、その容器内部を真空もしくは低圧とした構造から「真空管」の名を持ち、陰極線管(ブラウン管など)、プラズマディスプレイ、放射線源管(代表的なものとしてX線管)、放射線検出管(代表的なものとしてGM計数管)なども真空管のひとつである。

21世紀では、一般的な電気電子回路において汎用的(整流、変調、検波、増幅など)に用いる目的の素子としては、多くが半導体に置き換えられ、真空管はその役割をほぼ終えているが、2000年前後から再びオーディオアンプ等では人気がでている。

日本、米国などでは電子回路に用いる真空管は、ほぼ全て1970〜80年代に製造が中止されているが、近年(2013年現在)のオーディオブームによって、日本の高槻電器工業等の一部メーカーによってオーディオアンプ用真空管の再生産が行われている。

また中国やロシア連邦では2013年1月現在も各種真空管を製造している。

半導体では実現が難しい高周波/大電力を扱う特殊な用途での増幅素子として現在でも使われており、日本ではごく僅かに一部の放送局用、また防衛省向け等として製造されている。

一方、特殊な真空管の一種であるマグネトロンは、強力なマイクロ波の発生源として、電子レンジやレーダーなどに使われ、2013年現在でも大量生産されている。

テレビ受像機などに用いるブラウン管も広義の真空管であり世界で量産されているが、薄型テレビへの移行から減少傾向にあり日本国内での生産はオシロスコープ等の測定機などを除き終了している。

過去の廃れた技術として扱われる場面もあるが、プラズマディスプレイや蛍光表示管(VFD)など、長年に渡り蓄積された関連技術は継承されている。

さらに現代の医療を支える医療機器に、あるいは未来のエネルギー源として期待されている核融合装置のマイクロ波発生源等にと、高度で先端的な用途に21世紀現在も使われている。

またプリメインアンプ、すなわち、主に音楽を聴く趣味目的に用いられる低周波増幅器や、エレキギター・エレキベース、一部アコースティック楽器用アンプなどにおいては、オーディオ用真空管の再生産も行われている。

過去に製造された真空管も比較的流通しているが、ペア管や高信頼管は高価である。

このような分野では2010年代以降も利用されると思われる。


歴史[編集]

エジソンが白熱電球の実験中に発見したエジソン効果(1884年)が端緒となり、その後フレミングが発明(1904年)した素子が2極真空管(二極管)で、3極真空管(三極管)は、リー・ド・フォレストが発明(1906年)した。

既に白熱電球の製造技術があり、リー・ド・フォレストの真空管はウェスタン・エレクトリック社でもリー・ド・フォレストの特許のもとに生産に移され、1914年には三極管は電話回線のリピーター回路に汎用されタイプM(101A)が製造された[10]。

1915年のバージニア、アーリントン間の大陸横断電話回線の実験においては、550本の真空管が使われたとされている。

使われた真空管はタイプL、タイプW、タイプSであった。

アメリカ軍ではフレミングバルブを使っていたこともありフランス製の通信機を使っていたが、第一次世界大戦末期フランスからのRチューブの供給が滞るようになり、急遽、タイプJ(203A)から耐震構造化した受信用検波増幅管であるVT-1が、タイプL(101B)を元にタイプKの後継管として送信用5W型発振変調管であるタイプE(VT-2)[11]が製造された[12]。

1929年には5極管(UY-247[13])が登場し、1935年に画期的なメタルビーム管(6L6)が登場、これにより基本となる真空管技術が完成した[14]。

ENIACなど初期のコンピュータには大量の真空管が使用され、寿命の揃った真空管を大量に調達するのが製作上の難関のひとつだった。

しかし、原理的に熱電子源(フィラメントやヒーター)が必要なので消費電力が大きく、発熱する。

フィラメントやヒータを有するため寿命が短い(数千時間程度)。

真空管そのものや、これを用いる機器の小型化や耐震性に問題がある。

などの理由から、トランジスタが発明され、1960年代以降、トランジスタの生産歩留まりが高まって安価になると、放送、通信分野の機器においては、次第にトランジスタに取って代わられることとなった。

その結果、主回路に真空管を使用したテレビ受像機やラジオ受信機は、1970年代に入ると生産が中止された。

なお直接的な欠点ではないが、トランジスタではコンプリメンタリの素子が得られるという特長があるが、真空管では原理上単一の極性のものしか得られないことも理由の一つであった。

1976年に起きた「ベレンコ中尉亡命事件」でMiG-25の機体検証が行なわれた際、通信機を始めとする電子機器類に真空管が使用されていた事から「ソ連は遅れている」との評が立った。

あるいは真空管は電磁パルス[15]耐性が集積回路に比べて高いとされるので、核戦争に備えたソ連軍の思想であったとも推測された。

しかし実際のところは、MiG-25が開発された当時は、まだトランジスタ技術が成熟しておらず、大電流に耐えられる製品は西側にさえ存在していなかったので、レーダーに大出力を求めた場合には単純に真空管しか選択肢がなかった。

また当時の西側の戦闘機にも真空管が多用されていた。おかげで600kW[16]の大出力を得たMiG-25のレーダーは、妨害電波に打ち勝つ能力を得ており、電子戦において極めて有利になっていた。

尚、2013年現在も一部の戦闘機等の航空機には当時の真空管機器が搭載されており、航空自衛隊では部品の入手難により随時、半導体を使用した機器に置き換えられている。

他国では同様の理由により電子機器の共食い整備[17]が生じている場合もある。


形態[編集]

真空管の形状(左からナス管、ST管、GT管、mT管)

 メタル管(RCA 6L6)

  ニュービスタ管

概ね六つの形態がある。

ナス管(1930年代まで)

ST管(1930年代〜1950年代)

GT管(1940年代〜1950年代)

mT(ミニチュアあるいはミニアチュア)管(1950年代〜末期)

サブミニチュア(ミニアチュア)管(1960年代〜末期)

ニュービスタ[18]管 (1960年代〜末期)

ST管は上部のくびれ形状[19]下部のテーパー形状[20]から「ST管」と呼ばれるようになったとされている。

俗称は「ダルマ管」である。

この他に外装を金属としたメタル管がある。

メタル管は金属の筒で覆われているため、外から内部を見ることはできず、放熱効率を高めるため一般的に黒く塗装されている。

メタル管は大文字を使いMT管と表記することがある。

これはミニチュア管と区別するためである。

さらに1本で2本分の働きを持たせた複合管(双三極管・三極五極管など)がある。

複合管 (双三極管、2個のプレートが見える)

サブミニチュア管

mT管以降の小型真空管は、機器単体に多くの真空管を利用するようになり、その小型化、多様化需要によって主力となったものである。

ただ、小型の真空管そのものは真空管実用化の初期には既に作られており、1919年頃には「ピーナッツ・チューブ」と呼ばれる、mT管よりも若干大きめの真空管、WE-215Aが登場している。

しかしこれは初期の真空管の使用が電池(蓄電池や乾電池)に頼っていたことから、その主な目的は節電であり、WE-215Aなどは「経済管」とも呼ばれていた。

発熱する真空管では無理な小型化は望ましいものではなく(激しい温度変化による材料の大きな膨張伸縮により、特に電極部に損傷が生じ易く、この部分からの外気侵入が問題となる)、その後間もなく電灯が普及し、電灯線(交流電源)による使用が一般化したことから、メタル管が登場した1935年以降、一部の目的を除き、民需には主にST管、軍需には主にメタル管という状態になった。

真空管はRCA社のメタル管により技術的にほぼ完成されたものとなったが、メタル管は軍需により開発されたものであり、コスト高であった。

そこで低コストでメタル管に劣らない諸特性を持つものとしてGT管[21]が考案され、主に民需用として用いられた。

GT管は米国ではかなり普及したが、日本では太平洋戦争の影響と特許の関係であまり生産されず、戦後、ST管から直接、mT管へとその需要が移行した。

第二次世界大戦後の本格的な需要により、真空管本体とピンを一体としたmT管が主力となり、世界各国で広く生産された。

その後、ピンを廃してリード線をそのまま真空管本体から引き出すことにより、さらに小型化したサブミニチュア管が作られた。

そしてトランジスタとの市場競争となった末期のニュービスタ管は、プリント基板に搭載して使用する目的のため、当時のトランジスタと同じ程度の大きさまで小型化が進められた。

なお、現在[いつ?]も生産が続けられているオーディオ用真空管(後述)などでは、オリジナルのものはメタル管やGT管であっても、ガラス管部がST管形状となっているものなどもある。


特徴[編集]

真空管の役割は21世紀になってほぼ終焉しているが、高周波大電力(10GHz・1kW以上)の用途では2013年現在でも真空管が用いられている。

主な特長・長所は次の通りである。

キャリアが自由空間中の電子であるため、キャリア移動度が高い。

強電界が加えられるのが真空中であるため、構造によっては高い耐圧を確保できる。

構造が単純で、絶縁破壊等による不可逆的な損傷が少ない(ごく短時間なら定格を多少超えても破損しにくい)。

一方で、短所は次の通りである。

素子(特に内部のフィラメントやヒータ)の消費電力が大きく寿命が短い(通常の製品で1000時間程度)。

トランジスタに比べて素子単価が高い。

機械的な振動や衝撃に弱い。
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電気回路(electric(al) circuit)

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回路


回路(かいろ)は、エネルギー・物質などが出て、再び元の場所に戻るまでの道筋のこと。

工学・物理学の分野においては、素子が導体などによって環状に繋げられたもののこと。

電気回路・電子回路

磁気回路

論理回路

空気圧回路・油圧回路

化学の分野においては、循環的に化学反応が進む部分のこと。

比喩的に「思考回路」のような使い方もする。

2001年の日本映画については回路 (映画)を参照。


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電気回路 - Wikipedia
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電気回路


電磁気学

電気 磁性

静電気学

電荷 クーロンの法則 電場 電束 ガウスの法則 電位 静電誘導 電気双極子 分極電荷密度
静磁気学

アンペールの法則 電流 磁場 磁化 磁束 ビオ・サバールの法則 磁気モーメント ガウスの法則 (磁性)
電気力学

自由空間 ローレンツ力 起電力 電磁誘導 ファラデーの法則 レンツの法則 変位電流 マクスウェルの方程式 電磁場 電磁波 リエナール・ヴィーヘルト・ポテンシャル マクスウェル・テンソル 渦電流
電気回路

電気伝導 電気抵抗 静電容量 インダクタンス インピーダンス 共鳴空洞 導波管
共変定式

電磁テンソル 電磁圧力エネルギーテンソル 電荷・電流密度 電磁ポテンシャル
科学者

アンペール クーロン ファラデー ガウス ヘヴィサイド ヘンリー ヘルツ ローレンツ マクスウェル テスラ ボルタ ヴェーバー エルステッド


電気回路(でんきかいろ、英:electric(al) circuit)は、抵抗器(抵抗)、インダクタ、コンデンサ、スイッチなどの電気的素子が電気伝導体でつながった電流のループ(回路)である。

電気回路は、電流の流れのための閉ループを持っていて、2つ以上の電気的素子が接続されている。

「回路」の語義的にはループになっているものだけであり、また電流は基本的にはその性質として、ループになっていなければ流れないものであるが、アンテナやアースのように開放端になっている部分も通例として含めている。

対象が電子工学的(弱電)であるものは電子回路と言う。


設計方法[編集]

どんな電気回路を設計するにも、技術者は回路中の電圧と電流を予測することができる必要がある。

複素数を使用することで、すべての線形の要素を扱う能力を技術者に与えるので、ある程度は手計算で線形の回路を分析することができる。

しかし、多くの技術者は、特別なソフトウェアを用いて回路を設計しシミュレートする。

あらゆる回路のパターンを試す必要がなくなるため、この方法は実際に作成してテストするよりも、時間と資金を効率的に使う事が出来る。

また、VHDLなどの技術の開発は、シミュレートして自動的に回路設計を生成することにより、さらに技術者からの負担を緩和させた。


電気的法則[編集]

主な法則を以下に列挙する。

詳しくは個別の記事を参照。


オームの法則 :

抵抗体を横切った電圧は、抵抗値または電流に比例する。

キルヒホッフの法則 :

電気回路の任意の節点において、流入する電流と流出する電流の和は等しい。(電流則)

電気回路の任意の閉路において、電圧の向きを一方向に取ったとき、電圧の総和は0となる。(電圧則)

重ね合わせの原理 :

テレゲンの定理 :

Y-Δ変換 :

ノートンの定理 :

テブナンの定理 :

ミルマンの定理 :

相反定理

その他あり。


回路をシミュレーションするソフトウェア[編集]

より複雑な回路では、技術者は回路をシミュレーションするソフトウェアが必要になる。

SPICEとEMTPが有名。


分類[編集]

線型回路-RC回路-LC回路-RLC回路

電子回路

アナログ回路

デジタル回路

論理回路

アナログ-デジタル変換回路

デジタル-アナログ変換回路

電力回路

二端子対回路

直流回路

交流回路

三相交流


関連項目[編集]

ラプラス変換(回路方程式の解法として考案された)

電子回路

磁気回路

電気計測工学

制御工学

エレクトロニクス用語一覧

回路図

直列回路と並列回路

分圧回路

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カテゴリ:
電気回路
電気工学
電気理論
posted by arena8order at 13:47| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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